アルバム『HEART SUTRA』の、タイトルチューンでもある8曲目「般若心経(HEART SUTRA)」について、ご質問がちらほら参りますので、ブログに記しておこうと思います。
英語で、HEART=心
SUTRA=お経 で、そのまんまです。
般若心経は、時代を超え、宗派を越えてお唱え・お写経される、日本人に最も馴染み深いお経ではないかと思います。
私も、もう何千回になるのか?、声明の稽古の中で、日々ひとりでお唱えしています。
詳しい意味については諸説あり、研究専門家の方からお笑い芸人さんまで、様々な方の関係書籍が本屋さんに並んでいます。漫画まであります。
この神秘的で奥深いテキストを、畏れ多くも楽曲にしちゃったのですが、意味については解説書にお任せして、楽曲アレンジについてだけ記します。
和声が展開する、最後の
「揭帝揭帝 般羅揭帝 般羅僧揭帝菩提僧莎訶」は、サンスクリットの真言です。ここがとてもパワーの有る部分で、それまでの長~い部分は、この真言について説明している漢語文章です。
一応サンスクリットをカタカナにすると、
ガテー ガテー パーラガテー パーラサムガテー ボーディ スヴァーハー
訳が、
【仏の世界へ渡らん。渡らん。悟りの岸へ全く渡らん。無上の悟りにはいり、安らぎを成就させたまえ。】
という意味だと一般的に言われますが、わたしは、それ以上に音そのものの強烈なパワーを感じます。マントラです。
わたしは少し前までインド舞踊を習っていて、インド音楽独特のリズム感から、変拍子にアレンジして、さらにこの部分を7回繰り返してお唱えしていました。
誰かに教わったり指示されたのではなく、何千回かお唱えしているうちに、勝手に自然にそうなったのです。
このように、自分で唱えるときに、自然にアレンジ成ったままを、CDにそのまんま入れています。
ですのでこれは、あくまで森岡万貴のオリジナルで、研究・専門家の方やお寺様が聴かれたら、もしかしたら怒られるかもしれません。
お経というと堅苦しくなるところを、音楽としてもスムースに聴いていただけるように、また海外の方にも受け入れていただけるように、アレンジしてみました。
レコーディングは、般若心経を丸ごと50回以上(何回か忘れた。)、自分の声域をフルに使った20音位(何音か忘れた。。)で休憩なしで、ひたすらマイクの前で繰り返しお唱えし、重ねていきました。
何十回目かで、これは、お写経をしたり、仏像を彫るのと同じ心境だなぁ、と気付きました。
その他の曲も含め2日間でイッキに録ったので、喉は大丈夫だったんですが、足が吊りました。
声明に出会えて、心から、感謝しています。