万貴ブログ　2024年

「立場上、立場上、」って...

その前に、　にんげん　でしょ？

一生立っとけ！

どんな状態でも生きていてほしいって

全身を管に繋がれてても、話せなくても

植物状態でも（※だけど全部聴こえてる）

逝かないでほしい、って。

わかるよ。わかるけど、

それは、

エゴだよね。

患者が欲しいのは、味方。

たったひとりでいい。

最期まで目をそらさず、目をそむけず、見放さず、

心細さと孤独と疼痛に侵食されていくわたしを、

まっすぐ見つめられる人。

わたしがどんな醜く痛々しい姿になっても、肉の塊になっても、言葉が無くても、

わたしが誰かをわかって、変わらず看つめられる人。

事の重さに、理由を探して、伏し目がちに去っていかない人。

わたしより先に潰れない人。

わたしが欲しいのは、味方。

たったひとりでいい。

目をそらさずに、目をそむけずに、まっすぐに見つめつづけられる人。

それは、わたしが立ち上がるとき、共に歩む、

貴方。

グッドパスチャー（Goodpasture） 症候群

抗糸球体基底膜腎炎

（指定難病221）

わたしは病気と闘っていない。

何とも闘っていない。

この病気を愛している。

どうだ、B・J。愛に勝るものが、あるか？

天才だけでは救えない。

優しいだけでは、強いだけでは、救えない。

臓器移植でだけ、救える命がある。

難病の周知、善意からの移植、ドナー登録、法律の壁。

尊厳死と、緩和ケア。

1秒先の生死がわからない重篤な患者の、痛みと孤独と、切実な叫びを、

当事者として、音楽家として、人間として、発信する。生きている限り。

わたしは、闘っているんじゃない。

何とも闘っていない。

激流に飲み込まれて、ただ、溺れて、もがいて、流され続けて、もうとっくにあきらめて、

ICU で目覚めた時、瞳の奥に、澄んで悲しげな湖底のような眼をした、あなたが映っていたんだ。